肥前国風土記にも記されている由緒ある七夕神社には、姫社神(ひめこそのかみ)と織女神(しょくじょしん)が祀られている。「織女神」は古代、布を織る仕事が女性にとって最も重要な仕事であり、それ故に女性の信仰を集めた神であるとされている。
7世紀末頃、中国から「牽牛・織女」の故事や技芸の上達を願う「乞巧尊(きっこうてん)」の信仰が伝わり、日本の「たなはたつめ」の信仰が結合して、地元の人達はこの七夕神社を七夕さまとして崇敬するようになった。神社では毎年8月7日に夏祭りがあり、当日は全国各地から願いが込められた約30万枚の短冊が飾り付けられ、多くの人で賑わう。七夕神社から宝満川をはさむ対岸に牽牛社が建立され、祀られています。牽牛・織女の二神が天の川に隔てられ、年に一度だけ七月七日の夜に出会うという故事にちなんで、1200年〜1300年頃に建立されたとの話もある。日本でも最も早い時期に七夕信仰が根づいたのだろうとされ、宝満川を天の川に見たて、織女と牽牛を配する古代人の信仰とロマンが感じられる場所となっている。
住所 | 福岡県小郡市大崎1番地 Map |
アクセス | ・小郡市コミュニティバス下岩田・乙隈ルート 後川橋バス停より徒歩5分 ・西鉄小郡駅より徒歩25分 ・筑後小郡インターより車で10分 ・小郡市役所より車で5分 |
HP | http://kanko.ogori.net/01/521 |
デートプラン
11:00 宝満川と稲吉橋〜天の川大橋
「天の川が地表に流れて漢水になり、逆に漢水を遡れば天の川に登れる」という言い伝えが中国にあります。宝満川も地理的状況や歴史的な役割で似通った性質から、日本の天の川と呼ばれる。七夕神社から車で約2分「天の川大橋」の中間地点では牽牛と織姫が向かい合っているココで愛を誓ってみては?
11:30 七夕神社
「七夕神社」は、姫社神と織女神が祀られ、裁縫や機織りが上達、良縁が得られると伝えられている。日本全国有名神社などでも「七夕さま」としてお祭りされているのはこの大崎のお宮だけと言われる。8世紀頃の肥前風土記にも登場しているほどの古社。正式名称は「媛社神社」で日本の「棚織女」信仰と中国から伝わった「牽牛・織姫」がひとつになって誕生した「七夕信仰」のロマンあふれる地を歩いてみよう。
12:00 牽牛社 犬飼神
「七夕神社」から宝満川をはさむ対岸に「牽牛社」が建立され、祭られています。牽牛・織女の二神が天の川に隔てられ、年に一度だけ七月七日の夜に出会うという故事にちなんで建立されたと思われ、現在は稲吉地区にある老松宮に移され、合祀された。老松宮からは、織女神と相思の仲の「犬飼神」の木像が出てきた。「七夕神社」の「織女神」とあわせてお参りしよう。
13:30 恋愛成就 & かえるに癒されて
3如意輪寺は「かえる」の石像や置物が約5000体並び、別名かえる寺とも呼ばれている。木々の木漏れ日が揺れる静寂の中を歩いていると、それぞれにメッセージを持ったたくさんのかえる達に出会う。「励され」「諭される」ことで自分の人生を振り返ることもでき、日常化した喧騒な忙しさが染みた心身に「ゆとり」と「和み」を分け与えてくれる。恋愛が成就すると言われている愛染明王も忘れずに拝んで。
14:00 夫婦銀杏はパワースポット?
日吉神社(七夕神社から車で約10分)にある夫婦銀杏。ご神木であるこのイチョウは、幹の途中から 2 本に分かれていることから、「夫婦イチョウ」の名前で親しまれています。この木のギンナンを食べると、乳の出が良くなるという言い伝えもある。
PickUp インフォメーション
七夕神社夏まつり
8月7日は七夕神社の夏まつり。全国からたくさんの願い事が書かれた短冊が飾りつけられる。8月7日の早朝、若い人数人で宝満川に、たご(桶)にお汐井(しおい)の水をくみに行く。「七夕通り」は、小郡市街地から七夕神社へ向かうときに通る道。こちらも賑やかに。
七夕にちなんだ特産のお土産
織女神を祀る七夕神社を有する小郡をイメージしたオリジナルの手織物「七夕織」。ストールやランチョンマットなどお土産に。七夕にちなんだお菓子たちも。地酒なら「清酒 七夕の里」や「清酒 牽牛・七夕さん」などを。食事時なら名物「鴨料理」を。
七夕伝説と織姫と牽牛をたどって
西鉄子郡駅前の「きらめきの塔」は七夕神社から車で約10分。牽牛の牛に乗り、織姫と牽牛が寄り添っている姿を見ることができる。光の噴水、そして音楽が、七夕星物語の幻想的な雰囲気にぴったり。「七夕橋」には織姫・彦星が、隣の水門の壁にはシンボルマークが!運動公園の玄関口にかかる「土器田橋」とその下流にある「下牟田橋」には、七夕にちなんだ万葉の歌、それに物語をイメージした彫刻が。歩行者用の橋「津古三橋」には、七夕物語のステンドグラスや、七夕を詠んだ万葉の歌が刻まれている。
小群運動公園とモニュメント
小郡市運動公園内にある噴水と像(小郡市大保・七夕神社から車で約10分) 運動公園内の道路を隔て、牽牛星の噴水と織姫星の噴水がある。また、織姫と彦星を表すモニュメントが写真スポットに。彦星の引いている牛の角と、織姫の羽衣をイメージ。この二つは、道路(天の川)にへだてられており、「ふれあい橋」という歩道が、かけ橋になっている。
織姫・彦星はこんなところにも
七夕神社近くにある織姫・牽牛のモニュメント夜になると散りばめられた蛍光石が天の川を映し出すロマンティックな場所。また、城山公園のトイレまでも女性・男性を表すプレートが「織姫」「彦星」で描かれている。三国中学校隣の「一ノ口公園」のトイレも壁には天の川と星座、男性・女性を表すプレートは「織姫」「彦星」が描かれている。