山陽本線尾道駅に立って後ろを振り返ると小高い山が見えるが、これが標高144.2mの千光寺山で、山の山頂から中腹にかけて千光寺公園が広がっている。山頂の展望台からは尾道の街や瀬戸内海の島々が一望でき、さらに天気の良い日には四国連山も遠望することができる。ここから見る夕日は特にロマンチック。また、園内には市立美術館や文学のこみちがあって、楽しみながら散策できる。そして春の桜やつつじ、初夏には藤がピンクや紫の花をつけ、秋には菊花大会が開催される。花の季節に園内は一段と活気づくので、見頃に合わせて訪れるのもおすすめ。
又、ロープウェイのゴンドラを2011年2月にリニューアルしました。カップルでの利用にぴったりのかわいらしいデザインです!是非、ご利用ください。
住所 | 広島県尾道市西士堂町 Map |
アクセス | 山陽自動車道尾道I.C.から約20分、福山西I.C.から約15分。 JR山陽本線尾道駅からバス約3分「長江口」下車。千光寺ロープウェイで3分。 |
HP | http://www.city.onomichi.hiroshima.jp |
デートプラン
10:00 千光寺山ロープウェイで山頂へ
ロープウェイは長江口から千光寺山頂の間を運行している。駅舎の中には観光案内所があり、観光パンフレットや映画のロケ地マップなどを手に入れることができる。ロープウェイで上っていく間にゴンドラから見える景色が素晴らしく、上るにつれて尾道水道の景色が広がっていく。特に桜の季節は花も眺望も一緒に楽しめる。
10:30 文学のこみちを散策
尾道の風光明媚な土地がらや素晴らしい風景に魅せられ、文人墨客が訪れたり、住んだりしながら作品を残した。千光寺山頂には、尾道ゆかりの作家、詩人の名作を自然石に記した25の文学碑が点々と続く。「花の命は短くて苦しきことのみ多かりき」の名句で知られる林芙美子は、大正5年に尾道に移り住んだ。後に上京して苦をしのんで精進し、昭和4年に出世作「放浪記」を出した人。そんな偉人たちが愛した尾道の風景やここに居を構えた人々の想いが、刻まれた詩歌から読み取ることができる。
11:00 千光寺見学
寺伝によると大同元年(806年)に空海(弘法大師)によって創建されたという名刹。朱塗りの本堂は赤堂と呼ばれ、ご本尊の千手観音菩薩は33年に一度開帳される秘仏。除夜の鐘で有名な驚音楼は、「音に名高い千光寺の鐘は、一里聞こえて二里響く」と言える程、遠くは瀬戸の島々にも聞こえたという。今でも毎夕6時に、沈む夕日を背に鐘が鳴り響く。
12:00 尾道市立美術館
世界的に知られる建築家、安東忠雄氏の設計に基づいて、2003年にリニューアルした。本館は寄せ棟造り、本瓦葦の屋根に国の重要文化財である西郷寺を模したもので、2階には尾道水道(尾道市街地と向島の間の水道)を一望できるロビーもある。国内外の優れた美術の展示を行うほか、尾道ゆかりの小美術の紹介をしている。
13:30 欧風料理 プティ・アノンでランチ
市立美術館の横に建つレストラン。とても眺めの良い店で、食事やお茶を楽しみながら尾道水道が一望でき、晴れた日には四国まで見渡すことができるそう。開放的な空間の中でオリジナル欧風料理が堪能できるほか、ケーキやパフェなどのデザートも人気。喫茶のみでも気軽に立ち寄れるので、ティーブレイクで利用するのもいい。テイクアウトできるソフトクリームも美味しいと評判。
PickUp インフォメーション
おのみち文学の館(文学記念室)
林芙美子の書斎を再現し、遺品や生原稿を展示したコーナーなど尾道ゆかりの作家たちの資料を展示する文学記念室。そのほか志賀直哉が小説『暗夜行路』の草稿を執筆した当時の部屋を公開する「志賀直哉旧居」、歌人である「中村憲吉旧居」がある。志賀直哉は1912年から1914年までこの地に移住した。
千光寺公園の桜
千光寺公園の桜は「日本さくら名所100選」のひとつに選ばれている桜の名所。ソメイヨシノ、ヤマザクラなど園内には約1600本、山全体で約5000本が咲き誇る。桜の花越しに見る眼下の景色もすばらしい。シーズン中、園内にはぼんぼりがともされ、夜桜も楽しめる。さらに、園内にある茗荷神社では4月の第1日曜日に県の無形文化財である茗荷神楽が奉納される。
レンタサイクル
何気ない小道や坂道に美しい日本の風情が残る尾道の町をレンタサイクルで巡ってみるのもいい。尾道港(駅前港湾駐車場)、尾道市マリン・ユース・センター、瀬戸田町観光案内所、道の駅「多々羅しまなみ公園」などにレンタサイクルターミナルがあり、ターミナルなら乗り捨ても可能。道に迷ったら、ガソリンスタンドや商店街にたつ『まちかど観光案内所」の看板を探してみよう。道案内をはじめ、名所旧跡の紹介をしてくれる。
おのみち映画資料館
市内には歴史が息づく古い建物が数多く残っていて、ノスタルジックな雰囲気が漂っている。映画のロケ地として使われたことも多く、そんなことからおのみち映画資料館が誕生した。明治時代の倉庫を改装した建物の中には、映画のロケ写真をはじめ、2万枚以上の上映当時の映画ポスターや古い映写機や撮影機などを展示紹介している。20席あるミニシアターでは尾道ゆかりの映画を鑑賞できる。
おのみち住吉花火まつり
江戸中期より始まった歴史ある花火大会で、7月最終もしくは8月第1土曜日に住吉神社と尾道水道海上で開催される。遊覧船が浮かぶ中、提灯で飾られた提灯船と御座船、火船が港内を行き来し、スターマインや水中花火、音楽花火など約13000発の花火が次々と打ち上げられ、夏の夜空を美しく彩る。