佐田浜より市営定期船で48分。神島は鳥羽湾の沖合に浮かぶ神島は周囲3.9キロの小さな島で、三島由紀夫の小説「潮騒」の舞台となったことで知られている。神島の魅力は海に囲まれて作り出された独特な自然と、島の人たちが長い年月をかけて培って来た風土、そして海の恵み。ガイドブックにはのっていないことを、島で生活してきた人たちに教えてもらうのもいい。島に降り立つと、ちょっとワクワクしてしまう。二人きりのアドベンチャーの始まりだ。決して派手さはないけれど、ゆったりと流れる島の時間の中で、きっと心癒されるだろう。
住所 | 三重県鳥羽市神島 Map |
アクセス | 鳥羽・佐田浜乗船場より神島航路で48分 |
HP | http://www.toba.gr.jp |
デートプラン
11:00 島の人に挨拶してみよう
定期船のりば前から伸びた道をまっすぐ進むと、時計台跡が見えてくる。これは昭和4年、監的哨(旧陸軍が伊良湖から撃つ大砲の試射弾の着弾点を確認した施設)記念に作られたもので、今は動物の絵が入った時計がはめこまれている。島の人とすれちがったら声をかけてみて。温かい笑顔で応えてくれるよ。
11:30 厳粛な気持ちで訪れたい
214段の長~い石段を、ふうふう言いながら上がっていくと神明造りの本殿が見えてきた。八代神社は、古くから伊勢湾を航行する船乗りたちに崇敬され、海の神様「綿津見命」をお祀りしていて、国の重要文化財に指定されている。元旦の未明に行われるゲーター祭りもここで行われる。歴史ある古刹を心静かに見学しよう。
12:00 旬の新鮮な海の幸を
ぐるっと一周島を巡る遊歩道は約4km。出発する前にまずは腹ごしらえを。四季を通じて新鮮な魚介類があがる神島。島のお食事処で、都会では味わえない磯の香りがぷんぷんするお料理をいただこう。
13:00 神島灯台
日本の三関門のひとつ伊良湖水道は、昔から海の難所といわれ、夜間の航行は危険だったという。明治42年、船舶の安全を図るため灯台がたてられた。「日本の灯台50選」にも選ばれている。ここは島内で随一のビュースポット。潮風を受けながら白波が踊る海原を見ていると、悩みなんか吹き飛びそうな爽快感。
15:00 灯明山を越えて海沿いへ
三島由紀夫の小説「潮騒」のクライマックスの場所としても有名な監的哨跡。対岸の渥美半島や伊良湖岬、伊勢湾までも一望。さらに遊歩道を進むと不動岩と呼ばれるカルスト地形が。自然のアートの前で記念撮影。海水浴場の脇をすぎれば、潮風に吹かれながらの遊歩道も船乗り場までもう一息。
PickUp インフォメーション
温かい人情に触れる町」
神島の町並みは独特で、港から背後の山頂にかけて階段状に家々が密集する。路地を歩けば、島の暮らしぶりがよくわかる。島の人たちに気軽に声をかけてみてください。
島と文人
島に惹かれた文化人は多く、三島由起夫もその一人。昭和29年に発表した小説「潮騒」は神島を舞台にしたもの。また、椎名誠のルポルタージュ「わしらは怪しい探検隊」や柳田邦男の「伊勢の海」なども島が舞台となっています。
神島の特産物はワカメやノリ、タコ干物、アラメ、干物などの海の幸。新鮮で活きのいい海の恵みを堪能するなら、宿泊してはいかが。島には旅館・民宿が7軒あります。もちろん食事処もありますよ。
ゲーター祭り 1月1日夜明け
元旦未明に、弁天山で伐採したグミの木を束ねて輪にしたアワを男たちが竹を使って空高く持ち上げる奇祭。高く上がれば上がるほど、その年は豊漁とされている。県の無形民俗文化財に指定されている。
カヌートライアル 7月開催
カラフルなカヤックが海に出て行く様は、冒険心をくすぐります。鳥羽から神島まで約16キロを渡るシーカヤッキングのイベントで、毎年7月に行っています。