世界遺産の島、宮島は歴史と自然の宝庫。厳島神社をはじめ数多くの社寺や史跡、桜や紅葉といった名所見どころは尽きないけれど、中でも宮島のパワースポットとして近年改めて注目されているのが、弥山。山麓にある真言宗御室派の大本山「大聖院」は宮島で最古の歴史を持つ寺院で、霊火堂では弘法大師の焚いた護摩の火が1200年間燃え続けているという「消えずの火」が今もなお灯り、歴史と神秘を感じさせてくれる。弥山に伝わる不思議な伝説のスポットと、荘厳華麗な光景を、大好きな人と巡ってみよう。




住所 広島県廿日市市宮島町弥山 Map
アクセス宮島口桟橋よりJR宮島航路または宮島松大観光フェリーで宮島へ。宮島桟橋より徒歩約30分。
HP http://www.galilei.ne.jp/daisyoin
中国 恋人の聖地

デートプラン

13:00 大聖院から出発

スタート地点は、厳島神社の真裏。宮島で最古の歴史を持つ寺院、大聖院。本堂には豊臣秀吉が朝鮮出兵の際に海上安全を祈願した波切不動明王が、観音堂には十一面観音菩薩が祀られている。四季折々の花が咲き、ここだけでも十分時間を過ごせてしまう。けれど弥山の見どころはまだまだいっぱい。次は、白い絹糸が流れ落ちるような白糸の滝へ進もう。

13:45 撮影ポイントを見つけて!

白糸の滝から里見茶屋敷展望台へと歩いて、賽の河原へ。天国に行くために死後最初に渡らなければいけない三途の川、その河原がこの賽の河原。ここを通り過ぎて登山道をさらに行くと、石で作られた昔ながらのイスが。後方に木が巻きついて、まるで寄り添っているかのよう。このラブラブなイスに座って記念撮影を!

14:30 クジラに寄り添いひと休み

登山道を行き、高さ30m、長さ150mもある巨大な幕岩を見つつ、仁王門を通ってクジラ岩へ到着。その名の通りクジラの形をした岩で、大きさもクジラ並み。しかも潮吹き穴まである!そばにある丸石は、クジラのふん?この岩から見る景色は美しく、ちょっと休憩するにはいい場所。石の温かさと風が気持ちいい。

15:00 求聞持法を修した地

弘法大師空海が100日間の求聞持(ぐもんじ)を行った場所と伝えられる弥山本堂へ。本堂内には平家の武将である平宗盛から寄進されたという、重要文化財の大梵鐘が安置されている。本堂前には「消えずの火」の灰を混ぜて作った「ねがい地蔵・ごめんね地蔵」が。お地蔵様の足元には、参拝者の願いが込められた小さな地蔵たちが置かれている

15:30 神秘の灯りに思いを寄せて

弥山七不思議の1箇所でもある「霊火堂」へ、消えることのない神秘の灯を見に行こう。この火は広島の平和記念公園「平和の灯」の種火になっていることでも知られている。堂内部には大茶釜が不消の火にかけてあり、ここで沸かした湯は万病に効く霊水だという。厳かな霊火堂に立てば、心が洗われて、恋の不安や迷いもなくなり清い恋愛の道が開けるかも。

PickUp インフォメーション

七不思議を探れ!

不消霊火のほか、弥山には深い謎が伝えられている。弘法大師が立てかけた錫杖が梅の木になったという「錫杖の梅」、弘法大師の刻んだ文字が残る「曼茶羅岩」、満潮の時には穴に水が貯まり干潮時には乾く「干満岩」、旧正月の夜、海面に謎の灯火が現れる「龍灯杉」、晴天でも霧が降りる「しぐれ桜」、人がいないのに深夜聞こえる「拍子木の音」。この7つの不思議をどう解き明かす? 

上空から仰ぐ奇跡の空間

紅葉谷駅から獅子岩駅まで宮島ロープウエーで獅子岩展望台へ。紺碧の瀬戸内海を見ながら、約15分の空中散歩を楽しんでみるのもいいかも。古くから神域として保護され、手づかずの自然が現存している太古の森・弥山原始林も上空から眺められる。展望台付近には野生のニホンザルが生息していて、ひょっこり姿を現すことも。

登山コースはいろいろ

弥山を楽しむルートはいくつもある。代表的なコースは、古くから参詣道として整えられた大聖院ルートと、大元神社から仁王門跡を経て山頂へ至る大元ルート、そして紅葉谷沿いに登る紅葉谷ルートの3本。ゆっくり時間をかけて一歩一歩登れば、驚きと感動が待っている。石階段が続いて少しツラくなるかも。そんな時こそ二人で励まし合って!

山頂まで行けば絶景のご褒美が

宮島ロープウエーの最終地点、獅子岩駅から徒歩30分のところにある弥山展望台。山頂に立つと視線を遮るものは何もなく、360度の大パノラマ!美しい瀬戸内の多島美はもとより、見晴らしの良い日には遠く四国連山も眺められる。ひときわ高く大きい「頂上岩」は、神の磐座石といわれている。

個性豊かな奇岩が点在

散策ルートの至るところに、さまざまな形状をした岩がある。下から見上げるとまるで船底のような「船岩」、山頂手前にある巨大トンネル「くぐり岩」、平らな巨岩が階段状に積み重なっている駒ヶ林の「大敷岩」など。「疥癬岩」は、触れると皮膚病になり、逆に皮膚病の人が触れると治ると伝えられている。