正式名「称露 天神社(つゆのてんじんしゃ)」は「お初天神」の名で広く知られる。堂島新地天満屋の遊女「お初」と内本町平野屋の醤油屋手代「徳兵衛」の心中事件を題材に、当時の劇作家近松門左衛門が曽根崎心中というタイトルで文学人形劇化して評判となり、大勢の参拝者がここを訪ねた事に由来。現在もお初と徳兵衛の2人の純愛が世代を超えて評判を呼び、良縁を願いたくさんの参拝者が訪れることとなった。かつて悲恋の地としての露 天神社が、縁結びのスポット「お初天神」として見直されはじめているのをきっかけに、お初天神通り商店街も賑やかに。カップルや若い女性が楽しめる仕掛けづくりもますます盛んに広がっている。
住所 |
大阪市北区曽根崎2-5-4 Map |
アクセス | JR、私鉄、地下鉄各線梅田駅(大阪駅)から徒歩5分 |
HP | http://www.tuyutenjin.com/ |
デートプラン
10:00 お初天神で参拝
創建以来一千三百年の歴史を持つ古社で、「難波八十島祭(なにわやそしままつり)」旧跡の一社。曽根崎・梅田地域の総鎮守として現在も崇敬を集める。御祭神は「少彦奈大神(すくなひこなのおおかみ)」「天照皇大神(あまてらすすめおおかみ)」「菅原道真公(すがわらみちざねこう)」「大己貴大神(おおなむちのおおかみ)」「豊受姫大神(とようけひめのおおかみ)」。先に参拝しよう。
10:30 神牛舎で神牛さんを撫で摩る
参拝の順路に「神牛舎」も忘れずに。「神牛さん」「撫で牛さん」と、身体の病む処と神牛さんのそれを交互に撫で摩るという信仰が、古来より続いている。神牛さんに身代わりになっていただく、または神牛さんの霊力を持って病を治癒していただこうというもの。 昨今は、学力の向上を願う学生や受験生も多数参詣する。
11:00 お初と徳兵衛のブロンズ像
神社の境内で実際にあった心中事件を題材に、近松門左衛門が人形浄瑠璃「曽根崎心中」を書いた以後、そのヒロインの名前「お初」にちなんで「お初天神」と呼ばれるようになった。広く民衆の涙を誘うこの作品はその後も繰返し上演され、今日でも回向とともに、恋の成就を願う多くの人々が訪れている。氏子さんや地元の方々の寄付で製作されたブロンズ像。遠い恋物語に思いを巡らせて。
11:30 縁結びにあやかって
縁結びの神社として親しまれているだけに、お守りの種類も多い。鈴が付いたストラップ、匂い袋、ハート型の翡翠のストラップなど悩んでしまう。お初と徳兵衛のイラスト入りのハート形の絵馬は恋愛成就の絵馬は「えんむすび」の絵馬掛所に。顔のないお初のイラストに自由に絵を描く美人祈願の絵馬も遊び心がある。
13:00 グルメな街! お初天神通り
商店街の名前は当初「すずらん通り」、その後「曽根崎センター街」となり、後に現在の「曽根崎お初天神通り商店街」となった。やはりお初天神と商店街は切っても切れない深い仲。商店街は、入り口付近にあるうめだ花月シアターへのお客やお初神社への参拝客、梅田界隈で働くビジネスマンやOLの食事処として昼夜賑わっている。
PickUp インフォメーション
「お初天神蚤の市」は毎月第一金曜日
「お初天神蚤の市」は毎月第一金曜日毎月第1金曜日 オフィス街の真ん中にありながら、神社周辺はまるで時代から取り残されたようなレトロ感が漂う。気軽に骨董市の雰囲気を味わえると昼間にはサラリーマンやOLも訪れる。駄玩具から洋服骨董までと幅広い品揃え。出店数は30~40店舗とさほど多くないがが、商品の質と品揃えは抜群。店舗同士の間隔が程よく空いて、ゆったりとした空間でお目当てのものを探すことができる。(雨天の場合は中止)。
お初天神の行事 「夏祭り」
毎年7月第3日曜に近い2日間の祭り。7月第3金・土曜日 キタのど真ん中で獅子・傘踊り・役太鼓が舞う!宵宮は、地車囃子が拝殿横の特設舞台で始まる。舞獅子、傘踊りが入り、役太鼓の宵宮打ちが披露され本宮の神事となる。役太鼓・舞獅子・地車囃子が御祓いを受け宮出。少し遅れて舞獅子・お囃子・傘踊りの一団が出発。舞獅子と傘踊りが宮入、お囃子隊の笛、地車囃子の鉦・太鼓が「大阪名物夏祭り おたやんこけても鼻打たん」の囃し唄が一つに溶け合ってお祭りは最高潮に!
お初天神の行事「初参り」
神社の名の起こりは、菅原道真公が左遷され筑紫へ赴く道すがら太融寺へ参詣、この地を過ぎるときに詠んだ「露と散る 涙に袖は朽ちにけり 都のことを思い出ずれば」の歌からと云われているが、一説には入梅の季節になると社地にある井戸から清水が湧いたからとの説もある。新年の初詣の参拝者も多い。
お初天神の行事「節分祭」
毎年2月3日に追儺式(まめまき)が神社参集殿にて行われ、提灯が赤々と灯る境内は多数の参詣者で賑わう。参拝者には御神酒、ぜんざい、うどんの振舞があり、地車囃子の奉奏の後、地元有力者による福豆撒与がある。有名人だけでなく、年男・年女なら有料だが一般でも参加できる。その後、お火焚き神事(護摩焚き)が行われる。
お初天神通り商店街
お初天神通り商店街の由来は、露天神社(お初天神)と共にある。30店舗ほどのお初天神食道街として栄えた当初からの「しゅうまいの阿み彦」や「小料理の扇屋」は現在でも近くに場所を移して昔の味を守りながら営業中。「オリジナルお好み焼で有名なゆかり」や「元祖豚平焼きの本とん平」など、今でも名を残すお店ができ、商店街の入り口にお笑いの殿堂うめだグランド花月もオープン。今ではうめだ花月シアターやお初神社の参拝はもちろん、大阪の北・梅田界隈で最も親しみやすい商店街として歴史と共に根づいている。