千葉県・房総半島の中部に位置する金谷は、江戸時代後期から明治時代にかけて、鋸山から切り出される房州石の産地として栄えた町。小林一茶や夏目漱石、棟方志功などの多くの文人も訪れた町でもあり、現在は「石と芸術の町」として、房州石のモニュメントが町の各所に配置されていて、芸術のシンボル「金谷美術館」もオープン。観光案内所「石の舎」では、石窯でピザやパンを作ったりという体験が可能。また、奇岩が重なり合って独特の景観を作り出している鋸山山頂からの眺望は、東京湾をはじめ、富士山、三浦半島、伊豆半島から伊豆七島と関東一円を見渡す大パノラマ。夕日が美しい金谷港とともに訪れたいデートスポット。
住所 | 千葉県富津市金谷4303 Map |
アクセス | JR内房線浜金谷駅下車、富津館山道路金谷I.Cより約5分 |
HP | http://www.tokyowanferry.com/event/ishinomachikanaya.html |
デートプラン
10:00 32のモニュメント巡り
東京湾フェリーから鋸山ロープウェーまでの道のりは「石の刻道」。石切と芸術の歴史があるこの町でインスピレーションを受けた北海道の学生たちが作成した、個性的な房州石の彫刻が32体配置されている。町の中をゆっくりと散策しながら探してみよう。
11:00 動く展望台で山頂へ
海辺の町と海抜329mの山頂をつなぐ鋸山ロープウェーは、東京湾を見渡しながら上っていく、さながら動く展望台。山側に目をやれば、切り立った奇岩がのこぎりのように重なり合うが目の前に立ちはだかり圧巻。初夏の新緑、夏の深緑、晩秋から冬にかけての紅葉と、四季が織りなす自然美も見応えあり。
12:00 絶景で絶叫!?
ロープウェーを降りたら山頂展望台を目指そう。360度のパノラマで遠くには富士山、伊豆半島、伊豆大島、近くには三浦半島、横浜の高層ビル群、眼下には東京湾を行き交う船を望む。さらなるどきどき感を求めるのなら「地獄のぞき」へ。石切によってできた垂直に切り立った崖から下をのぞき込む、スリル満点の展望台。
15:00 石窯ピザ
石のまち金谷の情報発信拠点でもある観光案内所「石の舎」で特産の石に親しみながら、手作りピザに挑戦。ここでは石窯を使ってピザやパンを焼いたりといった体験ができる。どんな風に焼き上がるのかも見られるのも石窯の楽しいところ。
17:00 サンセットクルーズも魅力
東京湾フェリーの船上と金谷港は美しい夕日が見られる穴場的スポット。東京湾をオレンジ色に染めながら対岸の地平線に沈む夕日が眺められる。「サンセット」の最適便に乗船して、フェリーのデッキから眺めるのも格別。
PickUp インフォメーション
金谷の石
江戸の町の建造や横浜港に使われた房州石。石垣や石蔵に使われ、現在でも早稲田大学大隈講堂や靖国神社などにその姿を見ることができる。石が切り出された鋸山は独特の地形をなし、その絶壁には圧倒される迫力がある。
金谷美術館
かつて、訪れた多くの文人がこの地でインスピレーションを得て英気を養いその後の活動の糧にしたと言われている。石の切り出しや文化人が訪れた歴史を背景にオープンした芸術のシンボル、金谷美術館。房州石が多用されている建物は、石の切り出しに関わっていた家で、現在国の登録有形文化財となっている。
鋸山ロープウェー
南房総国定公園に指定されている鋸山にかかる全長680mのロープウェー。山頂展望台からは四季折々の風光明媚な景色が楽しめ、手軽なハイキングコースとしてもおすすめ。鋸山の一帯は奈良時代の725年に創建されたと伝えられる日本寺の境内。高さ31.05mの大仏、石切場の岩肌に彫られた百尺観音、千五百羅漢など、見所も多い。
海からもアクセスできる
三浦半島と房総半島を約40分で結ぶ東京湾フェリー。金谷港は海からの玄関口であり、「石の刻道」の出発地点。金谷フェリーサービスセンターは、地元で採れた海産物や農産物、オリジナルの「牛乳まんじゅう」などのお土産を豊富に取りそろえ。新鮮な地魚を味わうのなら東京湾を一望するお食事処「波留菜亭」へ。
新鮮なお土産探しなら
東京湾フェリー金谷港に隣接する「ザ・フィッシュ」はお食事に、買い物にと気軽に立ち寄れるドライブイン。なかでも「おさかな市場」は干物などの加工品の他、地元の港に水揚げされた鮮魚も豊富に取りそろえている。